SHING02 / 緑黄色人種
日本語/英語の両刀を巧みに扱うSHING02が、全編日本語で詩を書いた処女作。"君が代"をエレキギターで一本弾きしたイントロの"冒頭"からして、日本に住む日本人MCでは行き着くことができなかったであろう境地。"頂"や"真吾保管計画"といったセルフ・ボースティングものだけをとっても、そこに飛び出すパンチラインはどれも他のMCとは一線を画するものばかり(「MCの首斬って 口にライムを詰め込む酒鬼薔薇」!)。とは言え、それ以上に話題を呼んだのは、地球規模の環境問題に言及した長編"星の王子様"や、ギリシャ神話と芥川 龍之介の「蜘蛛の糸」をSF風に味付けした"イカルス"、追い詰められる主人公の心情の描写がスリリング過ぎる"少年ナイフ"といったストーリーテリングもの。3/4拍子のビートが今聴いてもフレッシュな"3/4の詩"や、ボソボソと沁みる言葉を綴る(聞き取り難い...)"ひとつになるとき"など、その他の収録曲も素晴らしい。大袈裟ではなく、日本語ラップ史に残る名盤。 A-1 冒頭 A-2 頂 A-3 ¥都 A-4 誰も知らない B-1 真吾保管計画 B-2 少年ナイフ B-3 NO.13 B-4 休憩 C-1 人生ゲーム C-2 星の王子様 C-3 イカルス C-4 ひとつになるとき D-1 応答セヨ D-2 3/4の詩 D-3 終局(哀愁) D-4 担当者各位 【レーベル】MARY JOY 【年代/国名】1999/JPN 【盤質/ジャケット】EX/EX <"星の王子様" PV> <参考>